夏のサバ。いよいよ三枚卸しに
夏のサバ。いよいよ三枚卸しに
前回、夏のサバを美味しく食べたいで
アタマを落としてワタを抜きました。
さあ、いよいよ三枚卸しにしていきます。
ワタを抜く時に、尻の脇まで入れた「切り込み」をたよりに尾ビレまで包丁を入れます。
骨の手応えを感じながら、まず皮を切ります。
そうして少しずつ背骨まで切り進めます。
この時のポイントがあります。
サバを持つ指は添える程度です。
左手の位置の違いがわかりますか?
こちらは小指の外側と手のひらがしっかり、まな板についています。
腹が上向きになります。
そうすることで包丁を入れる場所が見やすくなります。
サバを持つ指は添える程度という事に変わりありませんが
下の写真のほうがサバがしっかり固定しやすく
「作業しやすい」という事です。
包丁で背骨のあたりを感じながら、背中側を切っていきます。
包丁を背骨に当てたまま動かさず、左手でサバを向こうに回転させるようにして
尾ビレにちかいところに切り込みを入れます。
そのまま背骨から包丁をはなさず、包丁を寝かせて
背ビレにそって切っていきます。
この時、包丁の切っ先は背骨から離さないようにします。
「コツ・コツ・コツ、、、」とあたりを感じながら切ります。
余談ですが、サバの真ん中から色が違うのがわかりますか?
写真の左側(アタマに近いほう)は白っぽくなっています。
さきほど腹をキレイに洗ったときの真水の影響なんです。
わかり易いように、左手で軽く腹をおさえて切り口を開いています。
さきほど、切り込みを入れた場所から包丁を入れます。
初めは身を「すくう」ように包丁を入れます。
そのまま水平に包丁を進めます。
この時も、刃渡り(刃の長さ)を上手に使って切ります。
包丁を向こうに押し出すように、腹の空洞がある真ん中あたりまで刃渡り(刃の長さ)を使います。
腹まできたら、切っ先(包丁の先)を下げるようにして包丁を進めます。
こんどは逆に、包丁を手前に引くように刃渡り(刃の長さ)を使います。
腹骨の付け根からキレイに切ることができ、つづく作業がしやすく仕上がりが良くなります。
切っ先(包丁の先)は下げたまま、包丁を手前に引くように刃渡り(包丁の長さ)を使います。
変わらず包丁を引き続けます。
切っ先(包丁の先)に近いところで骨を切っています。
下身(したみ)が離れました。
さきほど下身を切り離すときに、切っ先(包丁の先)を下げるように包丁を進めました。
そうすることで、卸し身に腹骨がシッカリ残り
腹骨をとる時に、包丁が入りやすくキレイに仕上がります。
腹がシッカリしていないと、柔らかいサバの身が「グニャリ」となって「身割れ」したりします。
包丁を入れます。
包丁を入れていきます。
卸し身の背中側に「身割れ」ができてしまいました。
刃渡り(刃の長さ)を上手く使いましょう。
いちどで腹骨を切ろうとしないで、少しずつ切ります。
手前から少しずつ包丁を入れて切り進めます。
骨の取り残しがないか、よく確認しながら切り進めます。
キレイに腹骨が取り除けたことを確認したら、包丁を立てて切り離します。
以上、出来上がりです。
これでサバの三枚卸しの半分、下身(したみ)の卸しが出来ました。
次回は、上身(うわみ)の捌き方です。
実は上身のほうが、卸すのが難しいのです。
上手に卸すポイントとコツをお伝えします。